Knight Area
オランダのネオ・プログレバンド。ギターとキーボードが二人、ヴォーカリストを含む7人編成。ギタリストの一人とベーシストはChriffhangerのメンバーだった。まあなんというか音は普通だけど、メンバーは多すぎるのでは。予定通りホールの外に出る。CDはLaser's Edgeからリリースされている。
The Muffins
アメリカのベテランカンタベリーバンド。フレッド・フリスをゲストに迎えてアルバムを制作したこともある。幾多のメンバーチェンジの後、2000年に再編された現在のメンバーはサックス/キーボード、キーボード/サックス、ベース/キーボード、ドラム、ベースの4人で、全員がMuffinsには長く在籍したキャリアを持つ。ステージではさらに二人のゲストサックス奏者が加わった。渋いジャズロックを演奏した。カンタベリー色は薄い。演奏は巧かったけど、残念ながら曲はつまらなくて旧日の輝きはない。本日一番楽しみにしていたのだけど。もっとも観客は結構喜んでいた。
Parmenter
Disciplineのリーダー/ヴォーカリスト。ピエロのメイクでエレピとアコギの弾き語り。プログレじゃないけど、聴かせどころをこころえていて、とても楽しい。ソロ作として一枚リリースしている。
Kenso
KENSOが出演するから来場した、というファンも特にプログレマニアの中には多かった期待のバンドとして登場した。KENSOツアーで来ていた人が今回のフェスティバルのレベルの低さに驚いて、「みんなKENSOをみたらあんまり巧いのでびっくりしちゃうんじゃない」と言っていたけど、その通りだった。演奏力では文句なくベストアクト。プロを揃えているだけのことはある。ここまで低調だったフェスティバルの雰囲気が、KENSOが登場して一気に高まった。KENSOはフェスティバルを救ったように見えた。それほどよかったし、観客も大喜びだった。トリ以外は普通は受け付けないアンコールにも主催者が応じた。大受けの会場に清水義央は感激して泣いてしまった。いつもは冗長なMCが短かったので国内のライブよりよかったかもしれない。
Le Orme
イタリアのキーボードトリオだが、最近はツインキーボード編成。数年前に「ヘッドライナーじゃなきゃイヤ」と言ってごねて外された経緯がある。そのときは、代わりにGerardが出演した。けろっとして出てくるのはイタリア的だなあ。演奏の直前にやっているサウンドチェックに3時間もかけていた。このへんのやり口は、やりたい放題イタリア人対真面目な東部エスタブリッシュメントじゃ、まあ勝負にならないでしょう。最初の30分は新譜からの演奏でつまらなかったけど、残りの90分はUmo de Pezzaa, Contrappunti, Ferona eSoronaからの演奏で大満足。かつてよりタイトだけど相変わらずテクニカルとは言いがたいけどなんといっても暖かいメロディーを大事にした演奏をバックにAldoの頼りげのないヴォーカルが醸し出す雰囲気は最高。70年代の全盛期に活躍したキーボードプレーヤーであるトニーはもういないけど、演奏にはあまり影響はない。ということで、満場のスタンディング・オベーションでフェスティバルは大円段を迎えた。とりあえず、終りよければすべてよし、となった。
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